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欧州におけるロービジョンサービスの最低基準

こちらの文書は長文のため、
社会福祉法人 日本盲人福祉委員会webページ上にてPDFファイルを公開しています。

お読みいただく場合は、下記リンクをクリックしてください。

欧州におけるロービジョンサービスの最低基準

なお、PDFファイル文中の外部リンクは以下の通りです。

  欧州盲人連合 (EBU = European Blind Union)

  UNCRPD 第26条の全文

また、原文をお読みになりたい方は ⇒ こちら(PDF) へ  どうぞ。


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by welblind | 2015-02-05 09:05 | WBU

2015年、世界点字の日に寄せて

視覚障害者はここ200年程、点字を使って読み書きを学んできました。
3×2の6つの触れる点で出来た文字システムで、世界の殆どの言語に於いて文字や数字や記号を表すことが出来ます。
世界中の視覚障害者が生活で本を読み仲間と勉学に励むのに、非常に重要です。
点字は15歳の若き視覚障害者、ルイ・ブライユが、1824年に発明しています。
当時、彼はパリの王立盲青年学校に学んでいました。
他の子どもたちのように本が読みたかった彼は、学び易く再生しやすく使い易い、触って分かる文字を考案しました。

視覚障害学生にとって点字は識字と就職への鍵を握っていますが、著作権法によって、学校が教科書を点字や拡大文字にする際、著作者の許可を得なければなりません。
もし視覚障害者のための例外規定が著作権法に無ければ、本や教材へのアクセスが難しい視覚障害学生が教育を受ける際の障壁になってしまいます。
また、例えばペルーの視覚障害関連団体が作った点字の本を、例えばアルゼンチンの視覚障害者に利用してもらうことができません。
各国それぞれが点字や録音図書を製作しなければならないので、コストも作業もダブってしまいます。
点字の教科書が国境を越えることができれば、コストは軽減される筈です。

WBUは長年に亘り、国際団体や世界知的所有権機関(WIPO)と協力し、世界中の知識に対するこうした障壁を取り除くような条約の制定に取り組んで参りました。
その結果、2013年6月、WIPOの会議で、マラケシュ条約が採択されたのです。

マラケシュ条約は国際的な著作権に関する条約で、20カ国が批准した段階で発効します。
締約国は、視覚障害者やその他印刷物が利用できない人たちが利用できる、例えば点字や録音図書の製作に際し、著作者の許諾を不要とするよう、国内の著作権に関する法律に例外規定を設けることが求められます。
更に条約では、点字図書館や視覚障害者支援団体に対し、点字や録音図書を著作者の許諾無しに国境を越えて利用することを可能にします。

これまでのマラケシュ条約署名国は81カ国に上りますが、批准したのは、インド、エルサルバドル、アラブ首長国連邦、ウルグアイの4カ国だけです。
こうした国々は、条約が視覚障害者にとって如何に重要か理解してくれていることに、WBUとしても謝意を表明します。
けれども、本当に条約が効力を発揮するためには、全ての国が条約に批准し、沢山の本が点字や録音図書として利用できる必要があります。
条約に批准した国だけが、こうした点字や録音図書を視覚障害児のために活用できるのです。
ですから、2015年には、是非、世界各国にこの条約を批准して欲しいのです。
WBUのサイトに、マラケシュ条約関連情報を掲載しています。

今年の世界点字の日、皆さんには是非、各国政府に対し、読書をする権利や全ての人の人権であること、そしてマラケシュ条約を速やかに署名・批准するよう訴えて頂きたいのです。

「世界点字の日」は毎年1月4日、点字を発明したルイ・ブライユの誕生日に併せてお祝いしています。

(翻訳:田畑美智子)


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by welblind | 2015-02-04 18:22 | WBU

2014年11月24日 WBUAP中期総会 香港宣言

2014年11月24日、香港で開催された
世界盲人連合アジア太平洋地域協議会(WBUAP)中期総会の参加者一同は、

1.アジア太平洋地域の各国政府に対し、視覚障害者やその他印刷物が利用できない人たちが文学・文化・教材等が完全に利用できるよう、可及的速やかにマラケシュ条約を批准するよう求めます。

2.視覚障害者やその他印刷物が利用できない人たちが情報アクセスを進めるためのアドボカシーを展開できるよう、アジア太平洋地域で国連開発計画(UNDP)と協力体制を構築する機会を頂いたことを歓迎します。

3.インチョン戦略の行動計画推進のために、各国政府によるデータ収集と障害インクルーシブな政策や戦略立案に向けて、開発機関が協力するよう推奨します。

4.アジア太平洋地域内の政府や関係機関に対し、国連障害者の権利条約の速やかな批准と実行ある実施に向けた努力を集結するよう求めます。特に、締約国で国とパラレルレポートを国連に提出したのが全世界で半分に満たない現状に鑑み、独立したモニタリングのメカニズム構築に障害のある人と当事者団体が完全な形で効果的に参画できるよう求めます。

5.女性フォーラムでの視覚障害女性の熱意と決意を受け、国連ESCAP2014年のジェンダー平等と女性のエンパワーメントに関するアジア太平洋政府間閣僚宣言に従い、障害のある女性のエンパワーメントに関するプログラム推進に向けて運動します。

6.アジア太平洋地域の視覚障害青年が抱える問題や機会に鑑み、また中期総会期間中に開催された青年フォーラムに於いて青年層の社会変革や起業家精神が刺激されたのを受け、今後の中期総会でも青年フォーラムを開催すること、WBUとしても国際的な青年サミット開催を検討することを提案します。

7.技術の進歩が社会での視覚障害者のインクルージョンを加速し孤立を解消することから、政府や業界、その他の機関に対し、基本的な技術が視覚障害者に利用でき、アクセスでき、経済的にも手が届くよう、必要な処置を講じることを求めます。

8.視覚障害当事者団体とも連携した形で、ウェブデザインやアプリ、Eラーニングやその他の情報通信技術製品やサービスが国際的に認知されたアクセシビリティ基準を採用するよう、アジア太平洋地域でウェブアクセシビリティに関するキャンペーンを展開します。

9.ファンドレイジングや能力開発の分野で好事例や活動の情報共有化を推進します。

10.アジア太平洋域内の視覚障害者が抱える深刻な雇用問題に鑑み、各国政府に対し、雇用主や社会への啓発、雇用プログラムへの移行、支援機器導入枠組み等、視覚障害者のオープンな市場での就労推進に向けたプログラム実施を求めます。

11.ソーシャルビジネスにより視覚障害者の雇用創出や社会の意識改革、更に視覚障害運動への資金創出にも繋がることから、ソーシャルビジネス推進に関する作業部会をWBUAP とWBU に設置することを求めます。

(翻訳:田畑美智子)


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by welblind | 2015-02-03 18:20 | WBU

2014年 白杖の日

10月15日の白杖の日を迎えるに当たり、世界の約2億8500万人の視覚障害者を代表するNGO、WBUは、アクセシブルなGPS等、視覚障害者が自分で移動できるようになるための昨今のデザインや技術を歓迎します。
ただ、視覚障害者の移動と自立に寄与するこうしたデザインや技術も、社会の人たちと同じ場を共有する際に生じる視覚障害者のニーズを考慮した企画でなければ、視覚障害者にとって障壁となったり、新たな危険となることも事実です。

今日では、安全に自分自身で移動できるか否かが社会で重要な問題になっています。
誰でも目的地に安全に速く辿り着きたいものです。視覚障害者とて同じこと。
実際、教育や雇用、地域社会への参加を考えると、経済的に負担できる範囲で、アクセシブルな交通手段が利用できるか否かが、視覚障害者にとっての大きな障壁となります。

WBUは交通アクセスやデザインの動きに注目しています。
最近も国際交通フォーラムに代表を派遣し、最近の儀実確信に関する議論を大変興味深く聞きました。
将来、歩行者や自転車や自動車と同じ場所を、視覚障害者が単独で安心して歩行できる社会を目指す時代が来るかも知れません。
運転が要らない自動車や、電子のキューを使って交通信号を作動させる機器の開発に向けての技術革新も進んでいます。
こうした場所での移動をデザインする際、技術の専門家は、視覚によるサインを見ることが出来ない人たちのニーズを考慮してくれるでしょうか?

視覚障害者のニーズが忘れられないよう、WBUも加盟各国も、こうした開発プロセスに関与することが肝要です。
今も、音の無い自動車の問題で政府機関と議論を続けています。
電気自動車や燃料電池の自動車は、信号で止まったり低い速度で走行している間は、音が殆ど出ません。
これは、自動車の音を頼りに道路の横断の可否を決める視覚障害者にとっては、深刻な安全問題となります。
当初から視覚障害者のニーズを考慮した製品開発であれば、既に音の無い自動車が市場に出回り視覚障害者の安全を脅かす今ごろなって、製品デザインの再考を要請する必要など無かったわけです。

スマホ向けアクセシブルなGPSアプリの開発で、視覚障害者の単独歩行に新たな道が開けましたが、どのアプリが信頼できてアクセシブルで購入できる価格帯かという情報が必要です。
アプリが市場に出る前に、視覚障害者が実際に使ってみて、憶測で視覚障害者にとっての使い勝手を判断されないよう、メーカーや開発者にフィードバックする必要があります。

視覚障害者の歩行のシンボルとなっている白杖は、今でも世界中の視覚障害さの歩行で最も利用される支援機器です。
この白杖にも、技術の手が伸び、バイブレーターで障害物からの距離が分かるような仕組みが加えられようとしています。
但し、視覚障害者の9割は途上国に住み、こうした最新技術は高嶺の花ですから、大多数の視覚障害者には非現実的な話です。
途上国の視覚障害者は殆ど、この最も基本的な歩行支援機器である白杖すら手にすることができません。

世界各地で都市化が進み社会のインフラが整備されていく中で、視覚障害者のニーズは、後から訴えるのではなく、計画段階から考慮されなければなりません。

国連障害者の権利条約でも、ユニバーサルデザインの考え方が謳われています。
新しい製品や機能を立案し開発する段階で、ユニバーサルデザインとインクルージョンの原則を反映させなければなりません。

WBUは各国政府・立法府・デザイナー・生産者に対し、ユニバーサルデザインを確実にする基準の導入を要請します。
エンジニアの皆さんは、デザインの変更に就いて議論をし、アクセシビリティに問題がある場合は、大量生産になる前のテスト段階で対応できるよう、WBUや加盟団体と連絡を取ることを要請します。

WBU加盟団体始め、視覚障害関連団体に於いては、各国の交通計画にアクセシビリティの要件が反映されるよう、地元の交通や都市計画に関する会合に積極的に参加することを勧めます。
こうした集まりの日程や詳細など、政府に積極的に問い合わせましょう。

(翻訳:田畑美智子)


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by welblind | 2015-02-02 18:19 | WBU

2014年 ワールド・サイト・デー

世界の中途視覚障害者の多くが、失明を予防することが出来た筈です。
失明の原因となった疾患の80%は、保健サービスや栄養がきちんと利用・摂取できていれば、防ぐことができたものです。
白内障の手術をすれば、失明せずに済んだ筈です。
だから、この80%を、ゼロにしたいのです。

バングラデシュのような途上国では、高齢者の白内障が多発していますが、失明を防止するにはお金が必要です。
でも、そんなお金が無い人が大半で、視力を回復することができません。
保健医療を提供する方が、失明した人の支援より経済的な負担が少ないので、今の状態は本当に残念です。
貧困と障害の連鎖にも繋がります。

トラコーマも治療しなければ失明に繋がります。
また、村落の中ですぐに伝染します。
幸い、早期治療で治癒可能で、薬と衛生を保てば予防も撲滅も出来ます。
21世紀なのですから、トラコーマで失明する人なんていてはいけない筈ですが、専門的な保健師へのアクセス不足で、アフリカや、オーストラリアの先住民の中にも、トラコーマが未だに存在しています。

WBUでは各国政府に対し、人々が疾病で失明する前に、疾病の診断や治療が出来る眼科や保健の専門家を養成するよう、要望します。
保健サービスへのアクセスは人権問題ですし、国連障害者の権利条約第25条にも謳われています。
目の健康問題を一般の保健サービスに入れる必要があります。
目の疾患や障害に関するデータ収集も急務です。
貧しい人たちの治療を妨げるような経済的・社会的バリアを無くすことが、予防可能な失明を削減することになります。

(翻訳:田畑美智子)


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by welblind | 2015-01-29 18:16 | WBU